2011-04-13から1日間の記事一覧

哲学者ポパー: ソロスとタレブ 1/2

■ 金融と哲学 診断士協会のとある研究会で、「金融の実務界で重要な役割を果たしている哲学を紹介してくれ。」と頼まれたことがありました。ここでいう「哲学」は、「投資哲学」といったような特定分野の原理原則という意味ではなく、アリストテレスやソクラ…

哲学者ポパー: ソロスとタレブ 2/2

■ 「黒い白鳥」と「白いカラス」 タレブは「ブラック・スワン」=「黒い白鳥」というタイトルの本でさらに有名になりました。実は、ポパーは著作「推測と反駁」の中で、「白いカラス」の話を出して推測と反駁の説明をしています。「カラスは黒い」という推測…

哲学者ポパー: 推測と反駁 1/2

■ 推測と反駁とは何か さて、ポパーの主張そのものを見てみましょう。私は、「推測と反駁 ~科学的知識の発展」( http://www.amazon.co.jp/dp/4588099175/) という本を読みましたが、800ページ以上ある書籍でとても読むのが大変でした。しかも、事例のほとん…

哲学者ポパー: 推測と反駁 2/2

■ 白いカラス ポパーの「推測と反駁」の続きです。「白いカラス」の話をもう一度深く掘り下げてみましょう。「カラスはすべて黒い」という法則と「カラスを1000羽観測したら1000羽とも黒かった」は全然違います。前者は確証性が低い推測された法則で、後者は…

哲学者ポパー: 開かれた社会

■ 「開かれた社会」とは 科学哲学者であるカール・ポパーは著作「推測と反駁 ~科学的知識の発展」( http://www.amazon.co.jp/dp/4588099175/)の中で、科学の発展の仕方を論じていますが、その応用として、「開かれた社会」という概念を打ち出しています。こ…